

Midelの3D Top-Hat Beam Shaperは、Top-Hatビームを焦点面だけでなく、
広い焦点範囲で安定して維持できるよう設計されています。
独自の反射型DOE技術を採用することで、焦点位置やアライメントのわずかな変化があっても
Top-Hatビームを安定して維持し、再調整の負担を軽減するとともに、安定した加工品質を実現します。
■ 適合レーザー仕様
Top-Hatビームの主要仕様および使用条件をまとめています。
| 項目 | 仕様値 | 説明・適合規格 |
|---|---|---|
| 出力ビーム形状 | 円形Top-Hat | ガウシアンビームを円形Top-Hatへ変換します。 |
| ビームシェイピング効率 | 85%以上 | Encircled energy(1/e⁴)を全エネルギーで除した比率です。 |
| Top-Hat品質 | 均一性 ≤ 0.1 平坦度 ≥ 0.9 |
ISO 13694に基づく評価指標です。 |
| 最強サイドオーダー | 強度 ≤ 5% | Top-Hatプラトーに対する相対強度です。 |
入力ビーム品質により、成形ビーム径と安定z軸領域が変化します。
| 入力ビーム品質(M²) | 成形ビーム径 (回折限界DL比) |
安定z軸領域 (レイリー長比・全幅) |
|---|---|---|
| M² = 1.0 | 1.8 × DL(1/e²) | 1.2 × zRL |
| M² = 1.1 | 1.7 × DL(1/e²) | 1.0 × zRL |
| M² = 1.2 | 1.6 × DL(1/e²) | 0.6 × zRL |
| M² = 1.3 | 1.5 × DL(1/e²) | 0.3 × zRL |
※安定z軸領域はメーカー仕様書記載の全幅値です。M²=1.0では中心から±0.6×zRLに相当します。
| 入力ビーム | TEM00ガウシアンビーム、M² ≤ 1.3 |
| 対応レーザー | CW ~ 最短300 fs |
| 入力ビーム径(1/e²) | 2.5 mm / 5.0 mm / 8.0 mm |
| 対応波長 | 343–355 nm / 515–532 nm / 1030–1064 nm |
| 必要クリアアパーチャ | 入力ビーム径(1/e²)の2倍以上 |
| システム条件 | コリメートビーム内に設置し、集光レンズと組み合わせて使用 |
| アライメント | 横方向の位置調整が必要 |
| 入射角 | 45° |
| 素子 | Micro-structured Mirror(Continuous Reflective DOE) |
| 基板 | 平面溶融石英基板 |
| コーティング | Dielectric HR coating(誘電体高反射コーティング) |
| 反射率 | 45°入射時 99.9%超 |
| 外径 | φ25.0 mm(+0.0 / −0.1 mm) |
| 厚さ | 6.35 mm(±0.10 mm) |
※性能値は、DOE面において回折限界に近い波面品質(λ/10 RMS以下)を持つTEM₀₀ガウシアン入力、および十分なクリアアパーチャを前提としています。システム収差や入力ビーム品質により、実際の性能は変化します。
従来のTop-Hat加工が抱える課題と、Midel 3D Top-Hat Beam Shaperのアプローチ・導入メリットを紹介します。
従来のTop-Hat整形では、一般的に焦点位置のごく近傍でしか安定しません。この特性が、産業用途では以下のような課題につながります。
| 焦点位置への高い感度 | アライメント許容差が厳しくなります。 |
| 頻繁な再調整 | 焦点ズレのたびに調整作業が発生します。 |
| 限定的な加工条件 | プロセスウィンドウが狭くなります。 |
| 歩留まりの不安定化 | 不良品発生のリスクが高まります。 |
結果:不良率の上昇、段取り時間の増加、部品あたりコストの増加につながります。
|
3D-Top-Hat Beam Shaperは、Top-Hat形状が維持される焦点深度(DOF)を拡張することで、この課題に対応します。 Top-Hat整形の原理そのものを変えるのではなく、焦点位置やアライメントの変化があっても、広い焦点範囲でTop-Hat形状を安定して維持できるよう設計されています。 その結果、24時間365日の生産現場でも安定した加工品質を実現します。 |
【焦点深度(DOF)におけるビームプロファイル比較】
従来の2Dビームシェイパー(左)では焦点から少し外れるだけでビームプロファイル(形状)が崩れてしまいますが、Midel 3D Top-Hat(右)はZ軸方向(焦点前後)にわたって安定したTop-Hat形状(緑色の領域)を保持していることが分かります。
| 最大5倍の加工可能領域 | 従来のTop-Hatソリューションと比較して、使用可能な加工領域が最大5倍に拡大。ダウンタイムと手戻りの削減につながります。 |
| フォーカスずれ・アライメント変動への耐性 | 焦点シフトやアライメント変化に対する感度が低く、再調整の手間を軽減。シフトや装置間でも安定した結果が得られます。 |
| 均一なエネルギー分布 | 最小スポットサイズにおいても一貫したエネルギー分布を実現し、高い加工品質と歩留まりに貢献します。 |
| パイロットから量産への高い移行信頼性 | パイロット生産から量産へスケールアップする際の再現性への信頼度が高まります。 |
| 産業用レーザーシステム向け設計 | 理想的な実験室環境だけでなく、実際の産業用レーザーシステムでの使用を前提に設計されています。 |
従来のTop-Hatソリューションは、主に焦点面でビームを整形します。Midel 3D Top-Hat Beam Shaperは、焦点深度方向の挙動を設計し、定められた軸方向範囲でTop-Hat形状を維持します。
| 従来のTop-Hatソリューション | Midel 3D Top-Hat |
|---|---|
|
主に焦点面でTop-Hatを形成 焦点深度方向の広い範囲での維持性能については、個別製品およびシステム条件に依存します。 |
定められた軸方向範囲でTop-Hatを維持 M² = 1.0では、安定z軸領域は全幅1.2 × zRL(中心から±0.6 × zRL)です。 |
※上記はメーカー資料に基づく比較です。従来方式の安定範囲を定量的に示すものではありません。
|
安定z軸領域(M² = 1.0) 全幅 1.2 × zRL |
ビームシェイピング効率 85%以上 |
平坦度(Flatness) 0.9以上 |
均一性(Plateau Uniformity) 0.1以下 |
以下は、メーカー資料に掲載された条件例です。
| ビーム径(1/e²) | 5 mm |
| 波長 | 355 nm |
| M² | 1.1 |
| 焦点距離 | 100 mm |
| OK基準 | 平坦度 ≥ 0.90、 均一性 ≤ 0.10 |
| 安定範囲 | z = 210 µm(DOF比 約55%) |
| Top-Hatサイズ(1/e²) | 16.5 µm(回折限界スポット径の約1.65倍) |
3D Top-Hat Beam Shaperの適用分野と、光学系への組み込み例を紹介します。
均一なエネルギー分布・小スポット・厳しいプロセスウィンドウが求められる用途で、安定したTop-Hatプロファイルは特に重要です。
| 用途 | 効果 | 主な業界 |
|---|---|---|
| 高品質マーキング (ブラックマーキング) |
深く均一なコントラストを実現し、ホットスポットのない高品質な仕上がりに。 | 民生電子機器、自動車 |
| レーザーリフトオフ (LLO) |
制御された剥離と均一なエネルギー供給を実現。 | ディスプレイ(OLED、µLED、フレキシブル基板) |
| 精密穴あけ | テーパーおよび熱影響部を最小限に抑制。 | PCB、半導体パッケージング、TGV、ガラス |
| 表面微細構造化 | 再現性の高いテクスチャ形成と機能表面の付与。 | 医療機器、自動車、太陽電池(PV) |
| ファインカッティング | 滑らかなエッジと再付着・バリの最小化。 | ウェハダイシング、医療機器、ディスプレイ |
| 構成 | 概要 |
|---|---|
| Parallel / Z-Folded |
レーザー光をミラー(45°)で方向転換し、Beam Shaper→集光レンズの順に配置する構成です。Shaperとレンズ間の距離は任意に設定できます。 |
| Folded | Beam Shaperを45°で配置し、光路を1回折り返して集光レンズへ導く構成です。Shaperとレンズ間の距離は任意に設定できます。 |
| Scanner | Beam Shaper通過後、ガルバノスキャナーとF-Thetaレンズを介して集光する構成です。スキャン方式の加工システムへの組み込みに対応します。 |
| 微細加工 | 高出力加工 | 高精度マーキング | ディスプレイ加工 | 半導体加工 |