フォーカルπシェイパー9_HP

高出力ps/fsレーザー用に、ガウシアンビームを、フラットトップ/トップハット、ドーナツスポットに変換する、フォーカスレーザービーム用の高効率ビームシェーパーです。
紫外, 可視光, 近赤外, 中赤外にご使用頂けます。
データシートはこちら>> f_pishaper_9_leaflet
フォーカルπシェイパーを使用することで、集光スポットの強度分布を柔軟に操作することが可能になります。ほぼ100%の効率でフォーカルπシェイパーは微細加工に最適な集光スポットを作り出します。
基本的な操作原理

Focal-πShaperは、ガウス分布などのシングルモード レーザービームの強度分布を、フラットトップ/トップハット、逆ガウス、ドーナツなどの集光によるエアリーディスク分布のビームに変換する望遠鏡の光学系です。
- 同一デバイスでプロファイルを自在に操ることができる
- 最適な入力ビームサイズではサイドローブが発生しない
- ガウシアンビームの最適な2ω径は4…6 mm (1/e²)
- ミスアライメントやビームサイズの変化に対する感度が低い
- 広いスペクトルバンド
- 内部集光のない光学設計
- 回折限界のある集光レンズを適用可能
- ミラースキャナー、ポリゴンスキャナー、F-Θレンズなどのスキャニング光学系に最適
主なアプリケーション
・3Dプリンティング(選択的レーザー融解)
・微細加工
・穴あけ加工
・スクライビング
・切断
・マイクロ溶接
・太陽電池の加工技術
・地球物理学研究におけるレーザー加熱
仕様
一般的なπシェイパー9_HPモデル | |
タイプ | ガリレオタイプの望遠鏡 (内焦点なし) |
入力ビーム | シングルモード, コリメートまたは低発散/収束、 ±5mradの範囲の全発散角 |
フルサイズの直径 < 16 mm | |
ガウスビームの最適な2ω径 5…6 mm (1/e²) | |
出力ビーム | コリメートまたは低発散/収束 |
回折制限レンズの焦点領域における スポット強度分布の操作に最適化 |
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フルサイズの直径 < 16 mm | |
フォーカス スポット |
ラウンドシェイプ |
可変プロファイル:フラットトップ/トップハット、逆ガウス、ドーナツ | |
透過率 | > 97%以上が使用可能なスペクトル帯域 |
その他 特徴 |
機器への組み込みが容易 |
科学・工業用途に適したコンパクトデザイン | |
様々なタイプの回折限界集束レンズで動作 | |
アライメントが容易 | |
レンズとの距離は20~500mmの範囲で自由に設定可能* | |
走査光学系に最適化:ミラースキャナー、ポリゴンスキャナー、F-Θレンズ | |
外形寸法 | 直径:44mm (_1064_HPは39mm) |
長さ:93mm (_1064_HPは104mm) | |
マウント | 外側:M27x1スレッド@入口 |
質量 | < 220g |
*その他の距離につきまてしもご相談ください。
#型番 | 最適スペクトル (nm) | 設計波長 (nm) | ベース アプリケーション |
_1940_HP | 1850 – 2050 | 1940 | mid-IR |
_1550_HP | 1450 – 1650 | 1550 | near-IR |
_1064_HP | 1020 – 1100 | 1064 | Nd:YAG, Fiber, その他near-IR |
_TiS_HP | 750 – 850 | 800 | Ti:Sapphire, near-IR |
_532_HP | 510 – 550 | 532 | 第2高調波 Nd:YAG, 類似のレーザー |
_355_HP | 340 – 370 | 355 | 第3高調波 Nd:YAG, 類似のレーザー |
_266_HP | 255 – 275 | 266 | 第4高調波 Nd:YAG, 類似のレーザー |
データシートはこちら>> f_pishaper_9_leaflet
1. スクライビング (提供: AoPhANOV)
シングルモードUVレーザー、λ=343nm、パルス幅500fs、Fθレンズ前方にFocal πShaper 9_355を用いて、太陽電池材料の210nmの薄膜をスクライビング。
2. DACのレーザー加熱、地球物理学 (提供: シカゴ大学CARS)
タングステン箔の加熱の比較:
・(左列)レンズで集光したシングルモード ビーム
・(右列)前方にFocal-πShaperを設置したレンズで集光したシングルモード ビーム
トップダウンで段階的にパワーを上げていく。
ドットの明るさは温度に対応する。
Focal-πShaperを用いたシングルモード ビームでは、温度(明るさ)の変化のみで
ビーム径がほぼ一定であることがわかる。