広帯域の透明性と高屈折率を持つダイヤモンドは、フーリエ変換赤外(FTIR)分光法で必要とされる赤外ビームスプリッターに最適な材料です。ダイヤモンドのビームスプリッターは、赤外線からテラヘルツ波までの広いスペクトル領域で、高分解能の分光に使用することが可能です。主な応用分野は、宇宙空間での天体分光や地球大気の赤外線分析などです。Diamond Materials社は、極めて平坦な表面を持つダイヤモンド・ビームスプリッターの製造に特化しております。厚みの変化(ウェッジ)を明確にすることで、干渉振動を抑制することができます。
仕様とオプション
「オプティカルグレード」 | |
両面研磨。Φ40-50mmでの平面度は533nmで1/4以下 | |
Φ1~3インチ、それ以上のサイズは要相談 | |
0.3~1.8mm | |
0.0-0.5° |
偏光した光に対して、ブリュースター配置のオプティカルウィンドウの透過率は、波長によらず100%に近づきます。これは、自由電子レーザー、多波長赤外レーザー、テラヘルツ光学系などのマルチスペクトルアプリケーションにとって重要な意味を持ちます。ダイヤモンドのブリュースター角は67.2°です。当社ではブリュースター・ジオメトリーの超高真空対応ウィンドウを提供しております。
仕様とオプション
CVDダイヤモンド「オプティカルグレード」 | |
超高真空対応、ベーク可能、低波面歪み |
ダイヤモンドは、赤外域におけるATR(attenuated total reflection)分光法の標準的な光学材料となっています。この技術は、単一または複数の反射ATR素子の表面におけるエバネッセント波を利用して、液体や固体の赤外線吸収特性を高感度で評価するものです。このアプリケーションでは、ダイヤモンドの広帯域の分光透過性、高屈折率、堅牢な表面が利用されています。 Diamond Materials社では、マルチリフレクション測定用に、傾斜したファセットを持つ研磨済みダイヤモンドロッドを提供しております。また、鋸歯状のカップリング構造を持つシングルリフレクションATRユニットもご用意しております。
仕様とオプション
CVDダイヤモンド「オプティカルグレード」 | |
多重反射または単一反射 | |
お問い合わせください | |
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液体セルは、間隔をあけた2つの窓で構成されおり、液体の分光分析に使用されます。可視光では石英ガラスが一般的な窓材ですが、赤外やテラヘルツのスペクトル領域ではダイヤモンドが理想のマテリアルです。この用途には、ダイヤモンドの広帯域の透明性、極めて高い化学的不活性、卓越した硬度が生かされています。上図の液体セルは、ブルカー・オプティクス社のA 145セルを改良したもので、2つのCVDダイヤモンド・ウィンドウが埋め込まれています。
高速な温度変調
ダイヤモンドの熱伝導特性により、マイクロヒーターと熱センサーをウィンドウに組み込むことで、液体の温度を非常に高速かつ正確に制御・調整することができます。これは、熱による化学反応の時間分解スペクトル分析に関して、ユニークな可能性を提供します。
仕様とオプション
特殊な形状や高速な温度制御を必要とするシステムについては、お問い合わせください。 |