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液晶onシリコン(LCoS型)空間光変調器(SLM)と液晶偏光グレイティング(LCPG) BNS Boulder Nonlinear Systems

Boulder Nonlinear Systems
ボルダー ノンリニア システムズ

BNSは、主な機能の範囲で、カスタムのLCoS SLMデバイスやシステムを開発することができます。

  • 単一のSLMで、位相のみ、振幅のみ、または位相と振幅の合成変調
  • 偏光無依存や色消し位相変調SLMなどの独自の変調器
  • 高速スイッチング速度:ネマチックSLM で≤ 1 kHz、強誘電体SLMで2 kHz
  • 回折損失減少用100%有効フィルファクター提供のミラーリングバックプレーン
  • 高効率用位相リップル抑制サブミリ秒アドレス指定
  • 迅速かつ正確な制御のための低遅延16ビットPCIeドライバー
  • 数百万ピクセルの大規模形式バックプレーン

LCPGを使ったビームステアリングおよび切り替え可能オプティクス

2007年、BNS社は、非機械広角ビームステアリングのための液晶偏光グレーティング(LCPG)スイッチを開発するためにノースカロライナ州立大学と効果的な提携を開始しました。BNS社は、現在、特許出願中で、ビームステアリング分野におけるこれらのグレーティングの使用を適用するための独占権を持っています。受動LCPGは永久的、連続的に変化する周期的な偏光パターンを有しています。

BNS社は、主要機能にわたってカスタムLCPGデバイスおよびシステムを開発することができます。

  • 広角ビームステアリング>100°
  • 切り替え可能な回折レンズ
  • サブミリ秒のスイッチング時間
  • ランダムアクセス・ビームステアリング
  • 広帯域動作

液晶onシリコン(LCoS型)空間光変調器(SLM)と液晶偏光グレイティング(LCPG)の詳細

ボルダーノンリニアシステムズ(BNS)社は、高度な液晶ベースの光制御デバイスやシステムの開発における世界的なリーダーです。BNS 社は2 つのコア技術を占有しています:具体的には、液晶オンシリコン(LCoS 型)空間光変調器(SLM)と液晶偏光グレイティング(LCPG)です。

SLM による位相および振幅の高速柔軟整形

1988年から現在に至るまで、BNS社は、液晶ピクセルがそれぞれ独立したアレイを使用して、入射波面を整形する最先端液晶オンシリコン(LCoS)型空間光変調器(SLM)の技術をリードしてきました。これらのデバイスは、多くの場合、ビームの整形、補正、および/または、ステアリングという方法で情報を追加するためのビーム変調に使用されています。BNS社では、一般的に、ネマチックと強誘電性の2つのタイプの液晶を利用しています。

ネマチック液晶(NLC)分子は細長で、電圧を印加していない時には光伝搬の方向に垂直に位置し、複屈折を示します。液晶の長軸と光軸が合ったときに液晶の複屈折が実質的にゼロとなるように電界を印加して、光軸に向かって液晶の長軸を回転させることによって液晶分子を回転させることができます。このように、ネマチック液晶ピクセルは、入射光が液晶軸に平行な直線偏光である場合には、可変アナログ位相差を作り出すことができます。同様に、入射光が直線偏光で、液晶軸に対して45°の角度の場合も、直交する2つの偏光成分のうち、一方の偏光成分の変調のみで、液晶セルは、可変偏光回転子として振る舞います。偏光子および検光子を組み合わせて使用すると、アナログ振幅制御に使用することができます。ピクセル化されたデバイスに、独立してアドレス可能な多くの液晶セルを組み込むことにより、ネマチックLCoS−SLMは、入射波面の位相、振幅またはその両方のいずれかを任意にかつ動的に整形する能力を持つので、ビームおよびパルス整形、非機械的微少角度ビームステアリング、およびホログラム生成用として極めて汎用性のあるデバイスとなります。

一方の強誘電性液晶(FLC)は、これとは少し異なる方法で動作します。実用的なFLCでは、角度が液晶の光軸を決定する「傾斜面」と傾斜角度θを規定するように、液晶分子は層の法線ベクトルに対して傾斜される層内に配置されています。この構成では、液晶分子の向きは、層の法線ベクトルとθによって定義される円錐に沿って回転可能で、それは、印加電圧が、FLC分子の主平面内の回転を生じさせることを意味します。このように、FLC変調器は光軸を2θだけアナログ回転させることができます。このため、FLC変調器は、高速偏光回転子として作用するので、幾何学的な位相変調用、または偏光光学系と一緒に使うことで振幅変調用として使用することができます。特定の偏光用として見かけの屈折率変化で動作するネマチックLCと比較して、FLC変調は広い色消し(アクロマチック)にすることができます。さらに、FLC分子は、永久電気双極子モーメントを持ち、したがって、それらの方向は印加電界に直比例します。この結果、FLCは数十マイクロ秒のオーダーで非常に高速なスイッチング速度を持っています。

 

ネマティック液晶

強誘電性液晶

ネマチック(左)と強誘電性(右)液晶の動作。ネマチック液晶は、効果的な位相差の面外回転と変調を介してアナログ位相変調ができます。強誘電性液晶は、一定の位相差で偏光回転の光軸の切り替え可能な面内回転ができます。

SLM(空間位相変調)開発における25年以上の経験により、ボルダーノンリニアシステムズ社は、SLM技術における世界的なリーダーです。SLM市場は、表示解像度で60Hzのスイッチング速度を提供するディスプレイ用途向けに設計されたバックプレーンを持つデバイスで主に構成されています。これらのデバイスは、しばしば高度なアプリケーションに求められる性能要件を下回ります。これとは対照的に、BNS社は、具体的には、顧客のニーズに合って、かつ技術的に多くの利点を持つSLMデバイスやシステムを開発することができます。まず、BNS社の空間光変調器は、カスタム液晶、高電圧バックプレーン、新しいピクセルアドレス方式、および低レイテンシーのドライバーを使用して、利用可能な最も高いフレームレートを提供します。それに伴って、BNS社は、位相安定性と精度のために位相リップルを回避し、SLMのフレームレートを向上させるオーバードライブを実装するために、液晶の応答時間を超える速度(24 kHzまで)でSLMをアドレスすることができます。第2のキー機能は、入射ビームの比類のない制御を可能にする高精度16ビットアナログモード動作です。最後に、BNS社は、偏光無依存位相変調、単一ネマチックSLMによる位相変調と振幅変調の組み合わせ、および色消し位相変調など、これまで独自の変調機能を数多く開拓してきました。現在、BNS社は、より高い解像度用の新しい大型SLMバックプレーンを開発する一方で、これらの機能のそれぞれをさらに革新しています。最先端のカスタム変調器およびSLMベースのシステムを開発することに加えて、BNS社はメドーラークオプティクス社(Meadowlark Optics, Inc.)を通じて販売されている業界最先端のSLMの標準製品ラインを開発しています。

LCPGによるビームステアリングおよび切り替え可能光学系

2007年、BNS社は、非機械的広角ビームステアリング用の液晶偏光グレーティング(LCPG)スイッチをノースカロライナ州立大学と共同開発するためのコラボレーションを成功裏に開始しました。BNS社は、現在、ビームステアリング分野におけるこれらのグレイティングの使用において、特許出願中であり、かつ独占権を持っています。受動LCPGは、永久的に、かつ連続的に変化する周期偏光パターンを持つように、表面アライメントでUV硬化のネマチック液晶(LC)フィルムでできています。その構造は、位置に応じて変化する面内一軸複屈折です(すなわち、n(x) = [sin(x/), cos(x/), 0]、ここでLはグレーティングの周期です)。これらの透過グレーティングは、効率的(> 99.8%)に、入射光の回転方向に基づいて、円偏光の光を、正の1次または負の1次のいずれかに回折します。回折中に、偏光の回転方向が反転します。LCPGは50mmの開口径まで実証されており、BNS社で現在開発中の適切な製造設備を用いれば、あらに大きな開口径を達成することができます。受動LCPGデバイス上の偏光入射光の回転方向を制御するための高速電気光学半波長偏光位相板(高速E-O半波長板)を組み込むことにより、BNS社は、機械的な対応物と比較して、非常に優れたサイズ、重量および消費電力の高速切り替え可能な光学素子を作成することができます。

非機械的なビームスキャニングは、リニアLCPGとE-O半波長位相板スイッチの交互スタックを用いて達成することができます。非機械的なビームスキャナーは、従来のジンバルメカニカルスキャナーと比べて、その極端な小型さ、軽量さおよび低電力性(SWaP)という能力、ならびに、ランダムアクセスのスキャニングができる能力という点で、多くの利点あります。LCPGで非機械的なビームスキャニングを行うために、電気的に制御可能な位相差を有するネマチックまたは強誘電性の液晶変調器は、上記のように、典型的にはスイッチとして使用されます。この場合、半波長の位相差、または、ほぼゼロの位相差のいずれかを生成するために、液晶セルの位相差は電圧を印加することによって変更できます。位相差の無いセルは光の偏光に影響を与えず、半波長位相板は、このように円偏光の左右の向きを変えます。LCPGスタックを伝播する円偏光の回転方向を制御することにより、光が選択された角度にステアリングされます。

二段LCPGビームステアリングモジュール。一番上の光線では、第2のスイッチがアクティブであり、光線が正の方向にステアリングされます。一番下の光線では、第1のスイッチがアクティブであり、光線が負の方向にステアリングされます。両方のスイッチがオフになっている場合には、光線は影響を受けません。

LCPGは、偏光選択グレイティング パターンを構成することにより、光を偏向します。BNS社は、また、フレネルゾーンプレートとして知られている回折レンズパターンでリニア グレーティング パターンを置き換えることにより、偏光に敏感なレンズを開発してきました。したがって、液晶偏光ゾーンプレート(LCPZP)の動作は、それらが単に同心のグレーティングが、図2に示すように、ピッチが光軸から半径方向に変化する伝搬方向に沿って円対称なので、上記のようなLCPG構造とまったく同様に理解することができます。この半径方向の変化は、ビームにおける球面とマスターレンズに球形です。また、非球面マスターレンズまたは収差補正された光学系をシミュレートするために異なる曲率半径の複数の球面レンズに非球面項を含むことができます。

LCPGに似通って、円偏光の1つの回転方向の入射光に対しては、LCPZPが入射ビームをフォーカスしますが、LCPZPを通過する反対回りの光は拡散(発散)します。したがって、LCPZPの焦点は、入射円偏光の回転方向を変えることによって調整することができます。

このように、2つのLCPZP間に挟まれた半波長スイッチのスタックを作成することによって、切り替え可能可変焦点レンズを作成することができます。このとき、第1のレンズにより集光された光は、スイッチが「オフ」位置にあるとき、第2レンズによってデフォーカスされ、結局のところ、透過光はスタックによる影響を受けません。スイッチが「ON」のとき、円偏光の回転方向は、LCPZP素子の間で元の偏光方向に反転します。その結果、第2 のLCPZP素子は、透過光の正味のフォーカスとなって、追加のフォーカッシングとして貢献します。

ボルダーノンリニアシステムズ社は、LCPGベース光学系のリーダーとして長年の経験を持っており、連邦、軍事、産業、および教育機関のお客様にカスタムLCPGベースのシステムとコンポーネントを提供しています。詳細については、特定のアプリケーションについて研究開発部門を訪問するか、あなたのアプリケーションについて、BNS社がLCPGソリューションをどのように提供できるかを議論するために、ご連絡ください。

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